マインドフルネス
マインドフルネスは、今ここに意識を向け、心を整えるための「気づきのトレーニング」です。
古来から伝わる瞑想法を、1970年代にマサチューセッツ大学のジョン・カバット・ジン博士がストレス低減のプログラムとして再構成、1990年代にはイギリスでうつ病の再発予防としても用いられ始めました。ジョンカバットジン博士の定義よるとマインドフルネスは「今この瞬間の意識・体験に集中することで、自分や物事の本質に気づき、現実をあるがままに受け入れる」こと、とされます。
また、米国ではGoogleをはじめとする企業が生産性向上、幸福感の醸成等を目的として取り入れており、ビジネスの現場でも用いられるスキルとなりつつあります。
長崎マインドフルネスセンター”Kuu”のプログラムの狙いは以下の3点です。
- ストレス低減
- 生産性向上
- 幸福度の向上
マインドフルネスは、日本マインドフルネス学会では「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義されています。私たちは、すでに起きて変えようのない過去にくよくよしたり、まだ起きていない未来に不安を抱えながら暮らしています。人間は、物事をネガティブに考える傾向があり、その状態に気が付かずに、どんどんと深みにはまっていくことがあります。マインドフルネスプログラムを通じ、参加者は心のパターンをはっきりと見つめ、そして自分が思考や感情にとらわれた際にそれを認識する方法を学びます。苦痛を与えるものと戦わなくても良い方法を学び、過去について反芻したり、将来について案じたりすることなく、現在の瞬間と接触し続ける方法を学習します。
また、同時にマインドフルネスは、呼吸への集中を通じて集中力を養うとともに、物事をありのままにみることにより現状を的確に把握し、思い込みや先入観を排した人間関係を構築することにより、公私ともに生産性を高める効果も期待できます。
そして、いまここに自分があるということに意識を向けることにより、他者からの評価への欲求に基づく緊張や妬み等から距離を置き、自分がただ有るということによる自己充足感に気づきます。
ヨガや瞑想をベースにして、「気づき」のためのトレーニング、身体感覚を取り戻すトレーニング等を通じ、その技術を身に着けていきます。マインドフルネスは技術そして態度であり、日々のトレーニングが求められという意味からは2~3日で効果がでるものではありませんが、難しい技術ではなく、実践を続けることで、誰にでも効果が期待できるトレーニングです。
こんな方へ
- ストレスから心身を解放する方法を学びたい方
- イライラ、不安との新しい関わり方を学びたい方
- 感情の整え方を持ちたい方
- 静かな時間を持ちたい方
- おもいやりの力を育みたい方
- 自己認識力を高めたい方
- 毎日の生活に充足感を持ちたい方
- 悩んでも仕方がないことにくよくよをするのやめ、いまできるベストに集中する力をつけたい方
- 職場のチームワーク向上のヒントを得たい方
- 自分の感情を扱う方法を学び、EQを高めたい方
- 仕事やプライベートでの不安とうまく付き合う方法を学びたい方
- 自らの心を整えたい経営者の方
- ヨガインストラクターとしてより学びを深めたい方
長崎マインドフルネスセンターのプログラム
当センターでは、3日間のリトリート、8週間プログラムを行っております。いずれもマインドフルネスとは?から始まる内容で、未経験の方でもご参加いただけます。3日間のリトリートは非日常空間で行うことにより、普段の生活での思考パターンをいったん取り払い、深く自分自身に気づく経験となります。また、8週間プログラムでは、日々のホームワークも交え、より一層マインドフルネスな生活を習慣化することを目指します。双方を受講いただくことで、論理的に、体験的に、より深く理解をいただくことができます。また、いずれのコースからもご参加いただくことができます。
また、企業向け研修も行っており、各企業様ごとにカスタマイズしたサービスをご提供します。
備考:当プログラムは医療行為ではありません。精神科、心療内科に通院中の方、またはそれに準じるかたは事前にご相談ください。
プログラムの内容
プログラムの具体的な内容については、ワーク一覧をご覧ください。
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マインドフルネス認知療法とは
マインドフルネス認知療法(MBCT)は、うつ病の再発予防のために確立されたプログラムです。MBCTは、マインドフルネス瞑想の実践と臨床応用を認知療法のツールと組み合わせて、再発性うつ病のサイクルに上手に対応できるようにプログラムされています。Zindel Segal、John Teasdale、Mark Williamsによって開発されました。
どのような効果がありますか
- うつ病の症状を軽減することが臨床的に証明されています
- 再発性うつ病に苦しむ人々の将来のエピソードを予防するのに役立ちます
- 薬と一緒に使用することができますが、継続的な練習と一緒に医師の指導の下、薬の必要性を減らすことができます
どのように機能しますか?
8週間のMBCTプログラムは、どのようにしてうつ病の再発が引き起こされ、うつ病の症状を持続させているのか、気分やパターンを知ることを可能にします。実践を通して、否定的な考えにうまく対処する能力を養います。
再発性うつ病を経験した方にとっては、早期の再発の兆候を認識できることは、気分の症状および否定的な思考パターンが深刻になる前にうまく対処することを可能にします。
うつ病とMBCT
イギリスの「国立医療技術評価機構」(NICE)は3回以上のうつ病エピソードを経験した人々にMBCTを推奨しています。
- MBCTは、うつ病の再発防止に抗うつ薬の維持量と同じくらい効果的であり、将来のうつ病のリスクを半減させます。
- MBCTはまた、うつ病のエピソードを経験している人々の症状の重症度を軽減することができます。
うつ病は非常に多くの方が経験する病気のひとつです。米国では5人に1人近くが一生のうちにうつ病を経験し、各エピソードで再発の可能性はより高くなります 。 3回うつ病を経験した方の再発の可能性は70-80%です。また、慢性の医学的症状のある人の3分の1以上がうつ病を患っています。うつ病は気分に影響を与えるだけでなく、はっきりと考える能力にも影響を及ぼし、エネルギーと意欲を奪い、そして絶望的で価値のない気分にさせます。
MBCTでは、望まない考えや感情に関連する新しい方法と、それらに対応するための強力なスキルを学ぶ機会を提供します。参加者は、長年にわたっておなじみだった感情的苦痛の罠からの自由の感覚を感じていると報告しています。
あなたが現在鬱病の重度の症状に苦しんでいるか、あなたがグループに参加することを妨げるような症状がある場合、このプログラムに参加するのをお待ちください。あなたの集中力とエネルギーが、新しい学習のために必要な努力をサポートするのに十分改善されるまで待つのが良いでしょう。
MBCTコースに参加する場合、コースが適しているか、事前のオリエンテーションに参加する必要があります。